ルヴィース君と末っ子ユナンが独立した息子達の家に遊びに行く、という設定を元に書いてみました(笑)。
旦那様の台詞は相手のPL様とやりとりした言葉を、ほぼそのまんま引用してます。つまり、私が真似たルヴィ君ではなく、本物のルヴィ君、ということです(笑)。
拙いものではありますが、お付き合い下されば幸いです^^

1、ファスの場合

「どなたですか?」
がちゃりと扉が開くと、そこに赤いバンダナをした息子の姿が現れた。
「よぅ、ファス。ユナンがどーしても遊びに行きたい、って聞かないんだ」
そうは言ったものの、ユナンよりもルヴィースの方が凄く嬉しそうである。
「だから遊びに来たぞっ」
ファスは大きな溜息をついた。
「父上、もしかして、新婚家庭を冷やかしにでもいらしたのですか?
大体、こんな時間があるのなら、ウルグ長としての立場をわきまえて、もっとウルグを盛り上げたり、売上を伸ばす方法を…」
出た。ファスの説教。第三者的な視点から見れば、どちらが親か分かったものじゃない。
「…相変わらずお堅いなぁ」
ホント、誰に似たんだろ…。俺の家系の血筋でないのは確かだな…、うん。
これさえなければなあ…などとルヴィースは密かに思う。
「たまにはリラックスしないと、身がもたないぞっ」
「堅いのもひっくるめて僕ですから。確かに、肩の力を抜く事も時には必要とは思いますがね…」
「ん、そーだな。堅いのもひっくるめて、ファスだもんな。
で、嫁さんは全てをひっくるめた、ファスが好きなんだよなっ」
そう言うと、ファスはそっぽを向いた。どうやら照れているようだ。
「…おっ、赤くなったぞ」
「と、とにかく!
あんまりユナンを振り回さないようにして下さいよ。ユナンにだってユナンの生活があるんですから。」
「はいはい、分かってるよ」
「…本当に分かってるんですか?」
ファスは疑い深げな顔である。
「分かってるって」
ならいいですけど。とファスは言った。
「折角、来たのですから、お茶でも一杯飲んでいって下さい」
「そーか? じゃあ、お邪魔させてもらおっかな」
ルヴィースはどかどかと家の中へと入っていく。
「お邪魔しまーす!」
ユナンも元気な声でそういうと父に続いて中へと入っていった。

小さい頃からファスはきちょうめんであった。そのため、部屋の中も随分キレイだった。
恐らく、奥さんのタラータさんも似たような感じなんだろーな、とルヴィースは思う。
ファスが持ってきてくれたお茶を飲みながらの久しぶりの会話は、とても弾んだものとなった。

「ふう。ごちそーさま! 美味しかったよ」
「ファスお兄ちゃん、ご馳走様でしたっ」
「それじゃあ、そろそろお暇させてもらうよ。
ファス、あんま頑張りすぎるなよ」
ルヴィースはバンバンとファスの肩を叩いた。
「父上も、さっき言ったこと、ちゃんと頭に残しておいて下さいよ」
「はいはい」
ルヴィースはそう言うと、扉を閉めて通りの方に出た。
「ユナンっ、次はウィザのところへ行こーか?」
「うんっ」

ウィザ編に続く

戻る