■本編:8話『片想いの終着駅』
アストール
「…あー、おはようございます。今回は、おれ、アストールが進行役です。いや、途中までだけど。理由は前回参照。ということで、あれから5日後の6日、おれ達はタラの港にきています。…返事一つにこんなに緊張するのは初めてだよ…」

ネリー
「…」

アストール
「ええと…」

ネリー
「い、いい天気よねえ、アス」

アストール
「いや、ちょっと曇ってるけど?」

ネリー
「う…(汗)。じ、じゃあ、わたしはこれで! 今日はありがとう!」

アストール
「待てよ。まだ何も言ってないし、やってないだろ」

ネリー
「うう。だって、結果なんて目に見えてるじゃん…(落ち込み)」

アストール
「…」

ネリー
「そうなんでしょ?」

アストール
(よく、分からない、けど。…、こいつと一緒にいる時間も悪くない…いや、素直にいうと居心地いい、のは確かなんだ。ルシマのかわりとかじゃなくて、ただ純粋にこいつと)

ネリー
「だからさ! んーと、頑張ってよね!」

アストール
「え?」

ネリー
「わ、わたし、時間が経てば多分平気だからっ。しばらくは顔見せられないけど。だからさ…!」

アストール
「お、おい、待てよ! そんな一方的にしゃべって帰ろうとするなよ。こっちの話も…」

ルヴィース
「…ダメだ、もう我慢できないぞ、おれは! おい、アストール!(港前にあった草むらの中から登場)」

ルシマ
「わわ、ルヴィ…! ダメだよ;;(ルヴィに続いて登場)」

ネリー
「え? え? る、ルヴィにルー…!? み、見てたの!?(@@)」

アストール
「…いつぞやの結婚式の時と逆になってるな…。なんだよ、ルヴィース」

ルヴィース
「アストール、この俺と勝負しろっ!(指差してのけぞり)」

アストール
「は…? し、勝負…!?;」

ルシマ
「え、ええええ!?(@@)」

ネリー
「う、うっそー!? な、何、この展開っ!?」

ルヴィース
「普通はミレイがそうしなくちゃいけないとこだけど、いくらなんでもあいつじゃ頼りないし勝負にならずに負け決定だから、俺がかわりに勝負してやる!」

アストール
「いや、あの、だから、なんでおれがお前と勝負しなくちゃいけないんだよ? 理由をきかせてくれ、理由を」

ルヴィース
「それは自分の胸に聞くんだな! …おー、この台詞、前から言ってみたかったんだよな〜♪」 

アストール
「いや、そんなこと言われても本気で分からないんですけど! しかも言ってみたかっただけかよ!?」

ルヴィース
「というわけで、いくぞっ!」

アストール
「って、うわっ!(間一髪で拳を避ける)」

ルヴィース
「おー、なかなかやるな! じゃあ、次だ!(再び拳)」

アストール
「くっ…(腕でガード)。っ! さすがにいつもユナンと打ち合いしてるだけのことはあるな…」

ルヴィース
「ちっちっ。そうそう、練習量の差だぜ〜、アス」

アストール
「…くそっ。このまま一方的にやられたりしたら、いくらなんでもプライドが…!(ルヴィに向かって、拳を振り上げる)」

ルヴィース
「うわっ…! …なーんだ、勉強ばっかしてるのかと思ったら、意外とやるじゃん。さすがにミレイよりは断然上だよなー。俄然、楽しくなってきたぞーっと♪」

アストール
「潜在能力(素質)は、おれのほうが上だからな。たかだか220強程度の奴にそう簡単に負けはしないさ」

ルヴィース
「む、言ったな…。だけどな、俺の素質はプレーヤーが増やしすぎで飽きたー!っていうくらい超お気に入りのものだし、それに俺がお前と違って武術系才能を全部持ってるってことを忘れんなよ…!(アスに向かっていく)」

ネリー
「な、なんか、どうなることかと思ったけど…。なんだ、結構いい勝負?? うーん、わくわくしてきたー。ルヴィー、頑張れ〜♪」

ルシマ
「る、ルヴィ…!(どきどきはらはら)」

アストール
「って、外野は二人そろってルヴィの応援かよ!?」

ルヴィース
「試合中に余所見すんなよ! おりゃああ、ステップブロウっ!」

アストール
「こんなの試合じゃなくて、ただの喧嘩…。うわあっ!(地面に吹っ飛ばされた)っ痛…(頬をさする)。くそっ、馬鹿力でやりやがって。…なんか、本気でむかついてきたぞ…。お前なんか…、お前なんか…! 人前でいつもルシマといちゃいちゃしやがって…!!(立ち上がって、再びルヴィ君に向かって突進していく)」

ルヴィース
「そうそう、本気になってくれなきゃ、こっちだって楽しくないもんな!(わくわく)」

ルシマ
「あ、アスが熱くなってる…!(@@)」

ネリー
「あらまあ、珍しいこともあるもんねえ。
(…まさか、ルヴィ、アスにルシマのこと吹っ切れさせるために? それとも別の意図もあるのかな? …そこまではさすがに考えてない、か。プレーヤーがこういうのやりたかっただけかもねー)」



<以下しばらく打ち合いが続く>

アストール
「…。
(なんだよ、なんなんだよ! こいつ、一体何がしたいんだよ…! 体育会系の奴が考えてることなんて全く分からんぞっ。腹が立つ! しかも、ルシマならともかく、ネリーまでこいつの応援か!? あーくそっ。畜生…っ! こいつが、どれだけ良いかかなんてしらないけどな、おれだって…! おれだって…!!)
…ぶっ飛ばしてやるっ!」

ルヴィース
「…そうだ、こいよ!」



<そして、また暫く経って…>

アストール
「(地面に座りこみながら)はあ、はあ、はあ…。っ、くそ、まだ息があがってないなんて。馬鹿みたいなスタミナしやがって…!」

ルヴィース
「ふ、鍛え方が違うからなっ。ちなみにユナン相手だと一刻以上は打ち合いできるぞっ」

ネリー
「…、初めてこういうの見たけど、ルヴィってやっぱり強いんだねぇ」

ルシマ
「そ、そうだね…。
(こんな時に不謹慎かもだけど、ルヴィ、かっこいい、かも…)」

アストール
「お前ら、揃って武術バカだ…。…ああ、もう、いいよ。おれの負けだ…。もう、これ以上は無理だよ…(肩で息をしている)」

ルヴィース
「お。ギブアップ? やったね、俺の勝ち〜♪ でも、お前も強かったぜ。ほら(手を差し出す)」

アストール
「…(不本意ながらも手を乗せて立ち上がる)」

ルヴィース
「(耳元で小声で)だから、お前にならネリーのこと任せられる。あいつ、良い奴だろ、元気で明るくてさ。けっこーお前とお似合いだと思うんだよな。
…それと。
俺はルシマのこと、ちゃんと好きだし、大事に思ってる。たぶん気持ちじゃお前に負けてない。だから、安心して任せておけよ。お前のかわりにあいつを必ず守るから」

アストール
「(驚いてルヴィのほうを見つめる)…そういうことか…、そうか。やれやれ…」

ルヴィース
「おっし、じゃあ。俺たちはこれで行くぞっ。ルシマ、一緒に仕事しようぜー♪」

ルシマ
「え? あ、うん、分かった…(二人で何をしゃべってたのかな??)」



ネリー
「大丈夫〜? 結構、手加減なしでやってたみたいだけどさ。ルヴィ、スタミナも高くて、力強いからねー」

アストール
「あんまり大丈夫じゃない…。おれみたいにへろへろな奴相手には、少しは手加減しろって後であいつに言って置けよな。…でも、なんかすかっとしたな。もやもやが吹っ飛んだ感じだ。あいつ、意外とやるじゃないか。ただのバンダナ大好きの格闘オタクとばかり思ってたけどさ」

ネリー
「あはは、基本はそれに近いかもね。でも、ルヴィって実は結構かっこいいよ♪ ルシマもそこに惹かれたんだろうし^^ で、さっき、二人でぼそぼそ何を話してたの?」

アストール
「む…。別になんでもないよ」

ネリー
「何よ、超気になるわよー」

アストール
「どうでもいいことだよ。なあ、ところで、さっきの話の続きなんだけどさ」

ネリー
「…う、うん…。あ、えーと…。ご、ごめんね、わたし…(立ち去りかける)」

アストール
(逃げようとした手を掴んで、そのままネリーの体ごと自分にひきよせた)

ネリー
「っ!?煤i@_@; ままままま、まだ段階的にこれは早いと思うのですっ!(体をひっぺがす)」

アストール
「…ははっ、なんだよ、あの二人の覗き見とかしてるわりには意外と初心な反応だな」

ネリー
「む。…な、何よ、仕方ないじゃない! そ、それにちゃんとプルトの段階は踏むべきよっ。最初は告白。次は手繋ぎ。次は「ステキ」の言い合いっ!」

アストール
「システムは創作の中では関係ないはずじゃなかったのか? で、その次は?」

ネリー
「うー…。んと、キス…(ぼそぼそ)」

アストール
「耳まで真っ赤だな」

ネリー
「う、うるさいわねえ! 誰がそういふうにしてるのよっ。君、意地が悪すぎ! わたし、もう帰るっ!」

アストール
「待てよ。最初は告白からなんだろ?」

ネリー
「…む」

アストール
「おれと付き合って下さい」

ネリー
「! あ、あの。えーと、なんだっけ? …わ、わたしも、君のことが好きだったの…」

アストール
「次はここで「やったー!」って大喜びするべきか? でも、おれのキャラじゃないしな。ここは、ありがとう、これからよろしく、くらいで勘弁しておいてもらえるか?」

ネリー
「うー…。なんか、君に主導権を握られてるなんて、微妙にショック」

アストール
「なんだよ。おれだっていつも振り回されてばかりじゃなくて、たまには握りたいんだよ。ま、とりあえず、今日はもう帰るか。送ってく」

ネリー
「む…。…。まあ、そうね、時々ならいっか♪ んじゃ、帰りましょ」

アストール
「時々ね…。やっぱり主導権はお前か。
…。
まあ、でも。
…。
…なあ、ルシマ、こういう関係も、意外といいもんだな…」



ルシマ
「おはようございます、改めまして進行役のルシマです(ぺこり)。なんかいろいろごちゃごちゃしてたけど、一応は落ち着いたのかな? なので、ここからは普通のプレイ日記のように戻ります。でも、ネリーちゃんとアスが付き合いだした、って聞いて驚いちゃいました。ネリーちゃんがアスと…!? 確かに仲がいいなあ、とは思ってたけど。しかも私がルヴィに誘われてデートしたのが5日。彼らは6日に初デートで恋人同士に。さすが、ネリーちゃん、おしゃべりでフットワークは天下一品ですね。実際のプレイではネリーちゃんに「明日デート」の文字があって、誰と誰と!?と思って訊ねてみたら、「明日、アストールとデートするんだ♪」ってすっごい笑顔で言い返されちゃって。でも、嬉しかったなあ。このままいけば、私はネリーちゃんと姉妹になれるし、アスとも兄妹に戻れるんですから…(^^)」

ミレイ
「う、う、う…(えぐえぐ)。る、ルーちゃん、どどどど、どうして〜!? どうして、ルヴィと恋人同士になっちゃったのー!?(T-T) し、しかもネリーまでアストールとだなんて〜…。ぼ、ぼく…、置いて行かれちゃったよぅ…。うう…」

ルシマ
「わわ、み、ミレイ君; な、泣いてるの!?(@@)(泣き方が子供みたいだよ、ミレイ君;)んと…、涙ふいて…ね?(ハンカチを差し出す)」

ミレイ
(ハンカチでちーんと鼻をかむ)
「えぐえぐ。ルーちゃーん、明日遊びに行こっ、ね、遊びに行こうよ〜(;;)」

ルシマ
「え、えっと…。ごめんね、明日は用事があるから…;」

ミレイ
「うう…(泣)。ででで、でも、ぼくは諦めないもん! 新婚初夜にも訪れてやるもん。ルヴィなんかにまけないもーん。ざまーみろーだ〜。へへーん! …う、う…!(大泣き)」

ルシマ
「…み、ミレイ君、ほら、もう遅いし、みんな心配してると思うよ。帰りなよ、ね(^^;」

ミレイ
「うう…、うん…(えぐえぐ)。ばいばい、ルーちゃん…。…(しばらく行った所でルシマのほうを振り返って)…ハンカチ、洗って返すから〜っ」

ルシマ
「き、気にしないでいいよー。ばいばーい…。…。学生時代に話しかけすぎちゃったなぁ;」

ルヴィース
「あ、いたいた。ルシマー♪(走ってかけよってくる)」

ルシマ
「あ、ルヴィ♪」

ルヴィース
「明日、デートしようぜ。また、タラの港に行こう!」

ルシマ
「うん。もちろんいいよ(*^^*)」

ルヴィース
「やたっ。明日が待ち遠しいなあ♪ じゃ、いい夢見ろよv(額にちゅっv)」

ルシマ
「わわわー、ま、まだ早いよ、それは;」

ルヴィース
「ん、気にしない気にしない♪ それじゃ、また明日な!」

ルシマ
「…うん、ばいばーい。…ホント、幸せだなあ(*´▽`*)」

ユナン
「ラブラブだねえ(にやにや)」

ルシマ
「わわわ、次はユナン君!?(@@)お、驚いたー;」

ユナン
「おー、驚かせてごめんなー。なんか順調そうだなーと思ってさ。この調子で頑張ってくれたまえよ♪」

ルシマ
「もう、あんまりそうやって冷やかさないでよ;;」

ユナン
「ははっ。ルヴィのこと、よろしくなー。おれの大親友だからさっ♪」

ルシマ
「う、うん。…あ、そうだ。ユナン君もさ、誰かと付き合い始めたら教えてねv」

ユナン
「う…。なんか最近ルシマちゃんもそういう釘の刺し方が鋭くなったよな…; 分かったよ。じゃあな!」

ルシマ
(ルヴィとの学生時代も堪能したし、成人してからも僅かの間に思いも寄らない事がいろんなことがあったけど、でも…とってもいい思い出になりそう…。
次はいよいよ最終回…になると思います^^ 最後まで見守っててやって下さいねv)

<本編:8話『片想いの終着駅』おしまい>

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