■本編:4話『二年生後半・喧嘩するほど?』
ルシマ
「おはようございます、ルシマです。…うん、この最初のご挨拶にもだんだん慣れてきた感じです(^^)。あれからまたまた時間は流れて、もう二年生も終わりの30日。学生時代もあと一年になってしまいました。ルヴィ君は相変わらず勉強も頑張ってて遊びにも一生懸命です。なんでも、義父のレイドさんの実子が二人とも全く授業を受けないから、「お前だけはちゃんと通ってくれ。で、テストでいい点数をとってくれ」と言われてるみたい。そんなお義父様のお願いを聞いて健気に頑張っているルヴィ君って実は凄い優しい人なんだなーと思います♪ そんな彼が、今年にの18日にも一回遊びに誘ってくれました♪ そのときは海の仕事場。お義父様のレイドさんのウルグです。そして、一緒にレイドさんのお仕事を見ました。レイドさんはやりにくそうにはしていたけれど、さっすが、ウルグ長さんです。大きな王魚もあっという間に釣り上げたんですよ! なんだかほれぼれしちゃいました(*^^*)」

レイド
「あんまり褒めないでくれるか…、なれてないもんだから;」

ルシマ
「あ! レイドさん、お久しぶりです!」

レイド
「うーん、直接話すのは久しぶりだが、あんまり久しぶりって感じもしないな。昨年もそうだったが、昨日もウルグ長選挙で、午後からきた投票者達を投票させないように『おーい』で足止めしてたろ?」

ルシマ
「あ…、え、ええと、ば、ばれてました?;」

レイド
「当然だ。そりゃ、目の前でちっちゃな娘さんがちょろちょろして、『おーい!』って声かけてりゃ誰だって気付くだろ。それで、3位で立候補していたエマリーさんは『それってちょっとズルなんじゃなあい?』ってちょっとだけ眉をひそめてたけどな」

ルシマ
「う…。で、でも。結局、レイドさんが過半数以上で当選したんだし…」

レイド
「まあ、な」

ルシマ
「あ、あの。私のやったことって、本当は必要なかったですよね…。でも、やっぱり当選したからには、ずっと勤めていてほしいってプレーヤーさんも思ってるみたいだから、その」

レイド
「…そんなことないさ。うれしかった(頭をなでる)。…あー、なんか、君相手だとやりとりがこそばゆいなー。自分の母親の名前を"ちゃん"付けで呼ぶのもどうかと…(ぽりぽり)」

ルシマ
「そ、そうですか…?(汗)」

ユナン
「んーと(きょろきょろ)。あ、はっけーん! 目標確認! いざ、とつげーき! にーーちゃーーーん!(突撃)」

ルシマ
「あ、レイドさん、危ない!」

レイド
「っ!?(危機を察知して思わず咄嗟に避ける)」

ユナン
「あわわわっ!?(対象物を失って、前のめりにこけた)」

レイド
「な、なんだ? 一体何が突撃してきて…。…ああ、なんだ、お前だったのか」

ユナン
「うわーん、にーちゃん、ひっど〜い!(鼻の頭をさする)」

レイド
「お前が突撃してくるからだろ。驚かすな。そういや、会うの久しぶりだな、お前。いったい、何しにきたんだよ?」

ユナン
「うん、久しぶりなんだよねー。で、前にちょっかい出しに行くって言っておいて、ちょっかい出してなかったから、ちゃーんと約束守ろうと思って☆」

レイド
「いや、だから、別にこなくていいって…」

ユナン
「あのね、おれは、今日はぜーーったいにレイドにーちゃんと遊ぶって決めてるんだからっ!(袖をひっぱる)」

レイド
「お、おい、待て! 俺はルヴィのお弁当でも買おうと思って…」

ユナン
「むむ、最近、とーちゃん、ルヴィのことばっかでつまんねーの!(ぶーぶー) たまにはかわい〜い弟と遊んでくれてもいいと思うんだよね。ほらほら、そのルヴィとミレイもあっちにいるんだよ〜。一緒に雪合戦、雪合戦!」

レイド
「自分でかわいいとか言うなよ。って、まて、よりによって、ルヴィもいるのか…!?(@_@) あ、おい、待てって、袖ひっぱるなって伸びるだろうが…!」

ユナン
「ほらほら、行こっ!」

レイド
「やれやれ…、仕方ねえなあ」

ユナン
「うわーい、やたー♪ じゃあねー、ルシマちゃん、まったねー!(ぶんぶん手を振って、走って去って行く)」

ルシマ
「うん、またねー(手振り)。…行っちゃった。元気だなあ。本当にユナン君ってルヴィ君と仲がいいんだなあ…」



ルシマ
「今日は何をしようかなあ。お弁当ももう来年のぶんまで作り終えちゃってるし。ええと、お金は…ひーふーみー、あ、5000くらいも残ってる…。アスも言ってたけど、やっぱり13000以上は持たせすぎだよね…; ま、いっか、成人したら一番良い仕事道具買えばいいんだし。にしても、暇だなあ。年末ってすることないんだよね…、学舎に行けば、みんなに会えるかな?」

アストール
「暇なのか? じゃあ、一緒に勉強でもするか?」

ルシマ
「あ、アス!」

ネリー
「暇なのね、ルー。じゃあ、一緒に遊びに行きましょ!」

ルシマ
「あれれ、ネリーちゃんも! ネリーちゃんは雪合戦はやらないの…?」



ネリー
「む。だって、雪合戦なんて玉が当たると痛いし冷たいし濡れるんだもーん。ねね、だから、女同士の秘密の話でもするためにどっか行きましょ、ね?」

アストール
「おい、ちょっと待てよ。お前。おれが先にルシマを誘ったんだぞ」

ネリー
「何よ、ルーはわたしの親友なんだから、わたしと一緒におしゃべりするの!」

アストール
「だから、さっきから言ってるように、先に誘ったのはおれだぞ!? こういう場合、先約が優先なのが当たり前だろうが!」

ネリー
「む。関係はわたしのほうが深いのよっ。だから、わたしのほうが優先なの! それに、あなた、前々から思ってたけど、ルーに妙に馴れ馴れしいよわね。いったい、ルーのなんなのよっ」

アストール
「…。…おい。ルシマ、言ってないのか?」

ルシマ
「あ、あれ…? 私、言ってなかったっけ?」

ネリー
「…ほえ、なんの話??」

アストール
「兄だよ」

ルシマ
「アスは私の双子のお兄ちゃんなの」

ネリー
「え…? 兄? お兄さん? え、え、ええええ!? し、知らないっ。初めて聞いたっ! ほ、ホントに…?」

ルシマ
「うん。ホント。そういえば、話してなかったっけ。別に言う必要もないかなって思って。書類上はもう他人だもんね」

ネリー
「えー、じゃあ、どうして一緒の家に引き取られなかったのよー?? 普通はそうなんじゃないのー?」

アストール
「なんか、都合上だよな。仕様だから仕方ないっていうか」

ルシマ
「うん。移住すると関係が白紙になるの。だから、血縁上は兄弟でも、結婚とかできちゃうんだよね。プレーヤーさん自らそういうことはしないと思うけど」

アストール
「…。
(…ってことはおれ達の関係はずっとこのまま、か…。
いや、期待はしてなかったけど。
してなかった、けど。
…そうだよな、そうなんだよな…。
はぁ…)
(しょんぼり)」

ルシマ
「あ、でもね、噂によると双子が国の中で孤児になった場合でも、養子先の順番によるけど、ほとんどの場合、別々に引き取られることにみたい。でも、その場合は、移住させたときとは別に二人が双子であるっていう関係はちゃんと残ってるんだって」

ネリー
「ふーん。難しい話はよく分からないけど、双子ねえ。そっかー。そうだったんだー。道理でよく似てると思ったー(アストールの顔を覗き込んでじろじろ眺める)」

アストール
「…。っ!?(@@)(ネリーの顔に気付いた)なな、なんだよ、お前、じろじろ見るなよ、離れろってっ!///(ネリーを突き飛ばす)」

ネリー
「わわわっ(@@)、ち、ちょっとぉ〜、なんなのよっ! 突き飛ばすことないじゃないのー。けっこーハンサムだなーっと思って見てただけなのに! やっぱ、あんたサイテー! ほら、ルー行きましょ!」

アストール
「お、お前が変なことしてるからだろっ。って、待てよ! ルシマはおれと一緒に行くんだ!」

<ルシマってば、もてもてですな…。笑>

ルシマ
「あわわわわ…(汗)」

ルヴィース
「ルーシーマーちゃーん!!(突然走ってきて、ルシマの腕を掴む)」

ルシマ
「え…?」

アストール&ネリー
『あ』

ルシマ
「る、ルヴィ君、雪合戦してたんじゃなかった、の?」

ルヴィース
「うん。でも、ちょっと疲れたから、ルシマちゃんとお話したいなーと思って。へへ、今日はワクト神殿いこーよ♪」

ルシマ
「う、うん!(*^^*)」

ネリー
「…」

アストール
「…」

ネリー
「まあ、ルヴィだったら仕方ないわね。ルー、うまくやりなさいよー!(既に遠いルシマに向かって声をかける)」

アストール
「…(初めてルヴィ君と仲の良いところを見せられて、かなりショックを受けているようだ。笑)」

ネリー
「…ねえねえ、あのさ」

アストール
「…なんだよ…(落ち込み)」

ネリー
「あはは、ちょーショック受けてるって顔ー」

アストール
「笑うな!」

ネリー
「シスコンっぽいんもんね、君。あー、にしても、ルーがいなくなっちゃって暇だなー」

アストール
「…」

ネリー
「ね、どっか行く〜?」

アストール
「…お前、さっき、おれのことサイテーって言ってなかったっけ?」

ネリー
「えー、そんな大分前に言ったことをいつまででも気にしてたら、でっかくなれないわよー?」

アストール
「大分前って、ついさっきそう言ったばっかだろ!?」

ネリー
「あはは、そうだっけー? で、ど?」

アストール
「…。…、悪くない提案だと思う」

ネリー
「よっしゃ! じゃ、二人の後を追ってワクト神殿に…」

アストール
「…、おい、嫌がらせか!?(ちょっと泣きそう)」

ネリー
「あっははー。君、思ったよりも表情ころころ変わってたのっし〜♪ さすがのわたしもそんな無粋な真似はしないですよーだ。じゃ、評議会館ね♪」

アストール
「はぁ。結局、振り回される運命なのかな、おれ;」

<本編:4話『二年生後半・喧嘩するほど?』おしまい>

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